Q.「相続分のない事の証明書」とはなにか
父の死後、兄から相続登記に必要だからと、「私は生前父より相続分を超える贈与を受けました」という内容の書面が届き、署名押印して返送するように指示されていたのでそのようにしましたが、この書面はどういう意味があるのでしょう。遺産分割の上で不利になるのでしょうか。
A.この書面は、一般に『相続分のない事の証明書』あるいは『特別受益証明書』といわれているものです。法律(民法)の規定では、生前の被相続人から相続分を超える額の贈与を受けた相続人はその相続分を受ける事ができないとされています。そこでこの規定に着目して、質問のような趣旨の書面を作る事によりもっぱら共同相続人の中の一人に遺産を集中させ、あたかも遺産分割が終了したような効果をあげることが可能になります。
都合の良い事にこの証明には生前贈与の明細や相続分ゼロとする計算上の根拠を特に書かなくても構わない上、当証明書は登記原因証書として扱われるため印鑑証明書付きであれば一部の相続人が単独で登記申請することができます(だから特に不動産の遺産を独占するための方法といえます)。
要するに、『相続分のない事の証明書』に署名押印すると事実上、相続放棄や自分の相続分を譲渡したのと同様の結果になるということです。しかし遺産に負債がある場合はそれは受け継ぐ事になりますから相続放棄より辛いとも言えます。証明の内容が事実に反していても裁判例は証明書が自由意志で作られる以上は全遺産を特定の相続人に帰属させるとする実質的な分割協議がなされたなどの理由から当証明書を有効とするものが多く、さりとて詐欺や強迫による取消を主張しても立証は極めて難しいでしょう。反対に事実であったとしても他の相続人との間は無論のこと、被相続人や自己の債権者との間の後日の紛争の種になる可能性が残ります。
このように『相続分のない事の証明書』を作成して相続を処理しようとしても様々な問題の生じるおそれがあるので、実際贈与等であなたに相続分がないか、あっても相続する意思がないのなら、現在父の死後3ヶ月以内の時点であれば家裁に正式な相続放棄の申述を申し立て、その受理証明書を受けて兄に送るべきですし、実際には生前贈与などなかったり、あったとしてもなお相続分があるはずと思われる時には安易に署名押印せず、分割協議ができるよう働きかけるべきです。
あなたはすでに署名押印して兄に送ってしまっていますが、印鑑証明書を留保しつつ、やはり兄と分割協議を正式に行うよう要求するのが良いと思われます。
身近な相続・遺言相談室
2010年03月09日
相続分がないことの証明書とは?
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2010年03月07日
相続放棄された債権者は回収不可能か?
Q.AがBに対して1000万円の貸金債権を有していたところ、Bが相続人CおよびDを残して死亡した場合に関して、CおよびDが相続放棄をした場合、Aは債権の回収を断念するしかないのか?
A.家庭裁判所による相続放棄が許可され、他に相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とされます。この場合、家庭裁判所は利害関係人または検察官の請求によって、相続財産の管理人を選任し、相続財産の管理及び清算をゆだねます。家庭裁判所が、相続財産管理人を選任した時は、当該家庭裁判所は、遅滞なくこれを公告し、公告後二か月以内に相続人のあることが明らかにならなかったときは、当該相続財産管理人は、遅滞なく、すべての相続債権者及び受遺者に対し、一定の期間内にその請求の申し出をすべき旨を公告しなければなりません。質問のAはこの期間内に請求の申し出をして貸金債権の回収を図ることができる場合があります。
A.家庭裁判所による相続放棄が許可され、他に相続人のあることが明らかでないときは、相続財産は、法人とされます。この場合、家庭裁判所は利害関係人または検察官の請求によって、相続財産の管理人を選任し、相続財産の管理及び清算をゆだねます。家庭裁判所が、相続財産管理人を選任した時は、当該家庭裁判所は、遅滞なくこれを公告し、公告後二か月以内に相続人のあることが明らかにならなかったときは、当該相続財産管理人は、遅滞なく、すべての相続債権者及び受遺者に対し、一定の期間内にその請求の申し出をすべき旨を公告しなければなりません。質問のAはこの期間内に請求の申し出をして貸金債権の回収を図ることができる場合があります。
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2010年03月04日
普通借地権の相続
Q.亡父が借地上に家屋を所有し、兄の家族と同居していました。普通借地権の期限は父が亡くなる三ヶ月前に切れましたが、直後に兄は父に無断で更新料を払い、地主との間で兄名義の借地契約を結んでいました。この借地権は相続財産になりますか?
A.結論は相続財産になります。借地権は、土地の価格の2割〜7割の価値を有する財産であり、原則として相続の対象になります。しかし、借地権の種類によっては、借地期間の満了により消滅し、相続されないものもあります。借地権には普通借地権と定期借地権があります。ご質問の場合は普通借地権なので、ここでは定期借地権のお話は省略します。普通借地権は存続期間を三十年(契約時にこれ以上長い期間を定めた場合はその期間)とします。地主側に自分で使用する必要があるなど、明渡しのための正当な理由がない限り更新されます。更新される期間は、一回目に限り20年、二回目以降は10年です。普通借地権の更新は法定更新といわれ、たとえ契約期間が満了し、借主と貸主の間で更新契約が行われなくても、法的には更新契約をしたと見なされます。ですからご質問の場合、普通借地権の性格から、従前の契約の法定更新がなされていることになり、借地権は遺産と見なせます。お兄さんが普通借地権の期間満了を見計らい、契約者だったお父さんに無断で自分名義の契約を結んでした名義変更は法的に無意味です。
身近な相続・遺言相談室
A.結論は相続財産になります。借地権は、土地の価格の2割〜7割の価値を有する財産であり、原則として相続の対象になります。しかし、借地権の種類によっては、借地期間の満了により消滅し、相続されないものもあります。借地権には普通借地権と定期借地権があります。ご質問の場合は普通借地権なので、ここでは定期借地権のお話は省略します。普通借地権は存続期間を三十年(契約時にこれ以上長い期間を定めた場合はその期間)とします。地主側に自分で使用する必要があるなど、明渡しのための正当な理由がない限り更新されます。更新される期間は、一回目に限り20年、二回目以降は10年です。普通借地権の更新は法定更新といわれ、たとえ契約期間が満了し、借主と貸主の間で更新契約が行われなくても、法的には更新契約をしたと見なされます。ですからご質問の場合、普通借地権の性格から、従前の契約の法定更新がなされていることになり、借地権は遺産と見なせます。お兄さんが普通借地権の期間満了を見計らい、契約者だったお父さんに無断で自分名義の契約を結んでした名義変更は法的に無意味です。
身近な相続・遺言相談室
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2010年02月28日
夫婦で養子縁組する場合の注意点
Q.私は現在親が再婚(私は母方の連れ子です)で、私が父方の養子になっています。 この度結婚する事になり、彼が私の姓(父方の姓)を名乗ってくれることになりました。ここで質問なのですが、市役所に行くと彼が一度養子縁組をして、それから入籍しなければいけないと言われました。私が養子だと、彼も養子縁組しないと父方の姓は名乗れないのでしょうか?よろしくお願いします。
A.あなたが戸籍の筆頭者でいいのならば、養子縁組は必要ありません。
しかし、彼を筆頭者にしたいのならば、養子縁組する必要があります。
既に養父の氏はあなたの氏になっています。
ですから、婚姻届の夫婦の氏の、□妻の氏にチェックを入れれば彼はあなたの氏=養父の氏になります。しかしそうするとあなたが筆頭者になります。妻を戸籍の筆頭者にすることにほとんどの人は抵抗があります。そこで市役所の方が養子縁組を薦めたものと思われます。
まず彼が養父と養子縁組をして氏を養父の氏に改めます。その後婚姻届を夫の氏にチェックを入れて出せば、彼を戸籍の筆頭者にできます。但し、養子縁組をするということは、養父と彼の間に実の親子関係と同じ関係ができ、同じように相続や祭祀扶養の義務が生じます。離婚はできても、同意しない場合は養子離縁できません。それら事実を正しく把握し、彼のご実家とも十分に話し合った上で決めてください。
身近な相続・遺言相談室
http://www.souzoku-yuigon.info
A.あなたが戸籍の筆頭者でいいのならば、養子縁組は必要ありません。
しかし、彼を筆頭者にしたいのならば、養子縁組する必要があります。
既に養父の氏はあなたの氏になっています。
ですから、婚姻届の夫婦の氏の、□妻の氏にチェックを入れれば彼はあなたの氏=養父の氏になります。しかしそうするとあなたが筆頭者になります。妻を戸籍の筆頭者にすることにほとんどの人は抵抗があります。そこで市役所の方が養子縁組を薦めたものと思われます。
まず彼が養父と養子縁組をして氏を養父の氏に改めます。その後婚姻届を夫の氏にチェックを入れて出せば、彼を戸籍の筆頭者にできます。但し、養子縁組をするということは、養父と彼の間に実の親子関係と同じ関係ができ、同じように相続や祭祀扶養の義務が生じます。離婚はできても、同意しない場合は養子離縁できません。それら事実を正しく把握し、彼のご実家とも十分に話し合った上で決めてください。
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2010年02月22日
生前贈与がある場合の遺留分計算
たとえば、遺産が2000万円、法定相続人が子A、B2人(相続分は各1/2)とした場合、法定相続通りに分けるとすると、A、Bはそれぞれ1000万円ずつ相続することになります。
しかし、Aが生前、被相続人より500万円の贈与を受けていたとすると、実態はA1500万円、B1000万円を被相続人から受け継いでいるので、Aが500万円多くもらうことになります。そこで、Aが贈与されていた500万円もいれて被相続人の財産は2500万円、それを分けると1250万円ずつになります。Aはすでに500万円をもらっているので、1250万円-500万円=750万円、Bは1250万円を受け取ることになります。
また、全財産をAに相続させる遺言があった場合
・A、Bともに生前贈与がない場合、Bは遺留分として2000万円の1/4、つまり500万円もらえます。
・Aへの生前贈与500万円があった場合、2500万円の1/4=625万円を受け取ることができます。
全財産をBに相続させる遺言があった場合
・生前贈与がない場合、Aは遺留分500万円をもらえます。
・Aへの生前贈与500万円があった場合、Aの遺留分は625万円ですが、すでに500万円を受け取っているので、625万-500万円=125万円しか受け取れません。
特定の相続人に遺産を渡したくないと思っても、子どもが相続人だと遺留分の問題が出てきます。遺留分や生前贈与のことを考慮しながら、最大限、遺言者の意思に沿った相続が行われるような遺言書を作成するためにも、私たち行政書士にぜひご相談ください。
身近な相続・遺言相談室
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しかし、Aが生前、被相続人より500万円の贈与を受けていたとすると、実態はA1500万円、B1000万円を被相続人から受け継いでいるので、Aが500万円多くもらうことになります。そこで、Aが贈与されていた500万円もいれて被相続人の財産は2500万円、それを分けると1250万円ずつになります。Aはすでに500万円をもらっているので、1250万円-500万円=750万円、Bは1250万円を受け取ることになります。
また、全財産をAに相続させる遺言があった場合
・A、Bともに生前贈与がない場合、Bは遺留分として2000万円の1/4、つまり500万円もらえます。
・Aへの生前贈与500万円があった場合、2500万円の1/4=625万円を受け取ることができます。
全財産をBに相続させる遺言があった場合
・生前贈与がない場合、Aは遺留分500万円をもらえます。
・Aへの生前贈与500万円があった場合、Aの遺留分は625万円ですが、すでに500万円を受け取っているので、625万-500万円=125万円しか受け取れません。
特定の相続人に遺産を渡したくないと思っても、子どもが相続人だと遺留分の問題が出てきます。遺留分や生前贈与のことを考慮しながら、最大限、遺言者の意思に沿った相続が行われるような遺言書を作成するためにも、私たち行政書士にぜひご相談ください。
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2010年02月20日
死因贈与と遺贈の違い
死因贈与というのは、「私が死んだら○○に□□をあげるよ。」というように、贈与者の死によって効力を生じる贈与契約です。
契約ですから、贈る側の一方的な意思だけでなく、受ける側の了解も必要です。「贈ります」「いただきます」という双方の意思が合致していなければなりません。
さて遺言で財産を贈る、いわゆる遺贈との違いですが、死因贈与は贈与者が生きているときに行う契約です。一方遺贈は遺言による贈与ですから遺贈です。しかし死因贈与は生前の契約であるにもかかわらず、税法上は贈与税でなく、相続税が課せられますので、生前贈与よりも税金面では割安になりますが、もらう側からすればすぐには財産を手にすることができません。
ただし死因贈与の対象が不動産の場合は仮登記をすることによってその不動産を相続時に受贈する権利を得ることが可能となります。
死因贈与は双方が合意する契約ですが、これは口頭でも成立しますが、やはり口頭ですと簡単に取り消されてしまう懸念がありますので、書面にしておくことです。
ただ遺言によって取り消すことはできるという判例もありますので、不安な受贈者は税金の問題がクリアされれば生前贈与を受けておいたほうが安心といことも言えるでしょう。
あと、相続時に借金があって、相続財産でプラスマイナスすると遺産が残っていないという状態になると、死因贈与で受け取るはずだった不動産も取得できないという事態も生じます。
ですから一番確実に取得できるのは、生前贈与ということになりますね。
契約ですから、贈る側の一方的な意思だけでなく、受ける側の了解も必要です。「贈ります」「いただきます」という双方の意思が合致していなければなりません。
さて遺言で財産を贈る、いわゆる遺贈との違いですが、死因贈与は贈与者が生きているときに行う契約です。一方遺贈は遺言による贈与ですから遺贈です。しかし死因贈与は生前の契約であるにもかかわらず、税法上は贈与税でなく、相続税が課せられますので、生前贈与よりも税金面では割安になりますが、もらう側からすればすぐには財産を手にすることができません。
ただし死因贈与の対象が不動産の場合は仮登記をすることによってその不動産を相続時に受贈する権利を得ることが可能となります。
死因贈与は双方が合意する契約ですが、これは口頭でも成立しますが、やはり口頭ですと簡単に取り消されてしまう懸念がありますので、書面にしておくことです。
ただ遺言によって取り消すことはできるという判例もありますので、不安な受贈者は税金の問題がクリアされれば生前贈与を受けておいたほうが安心といことも言えるでしょう。
あと、相続時に借金があって、相続財産でプラスマイナスすると遺産が残っていないという状態になると、死因贈与で受け取るはずだった不動産も取得できないという事態も生じます。
ですから一番確実に取得できるのは、生前贈与ということになりますね。
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2010年02月16日
相続放棄という言葉の勘違い
よく「私は相続を放棄したので、遺産は全部●●のものになりますね。」とおっしゃる方がいます。
実はこの「相続放棄」というのは、きちんと理解をしていないと、たいへんな相続問題になってしまうのです。
ところがたいていの方がおっしゃる「相続を放棄しました。」というのは、法的にいう「相続放棄」ではありません。
ただ単に相続人間で、自分の相続分を放棄した、と言っているにすぎないのです。
相続放棄というのは、特定の相続人の方に全財産や土地建物の名義を集中させたい場合に使われることが大半のようです。
つまり相続人が複数人いて、その中の一人が土地建物や、特定の財産を相続する、あるいは相続させたいという場合、他の相続人がそれぞれの相続分(持分)を放棄するということですね。
でもこれは自分の相続分を放棄ということではなく、「自分はゼロ円を相続する」あるいは「ゼロパーセントを相続する」という意味の遺産分割を行なったことになります。
ですから遺産分割協議には、「特定の財産について特定の相続人の方がすべて相続する。」という文面で、他の相続人の方が署名捺印すればよいわけです。
でもこれは法的にいう、相続放棄ではないので、他の相続人の方の相続権が全くなくなったわけではありません。
つまり後日、亡くなった方に借金があったことが判明した場合、その借金の相続から逃れることはできません。そういう不安をのぞく、いわゆる法的な「相続放棄」は家庭裁判所に放棄したい本人が申し出て、家庭裁判所の許可をもらわなくてはなりません。
そしてあなたが家庭裁判所に「相続放棄」を認められると、あなたははじめから相続人ではなかったという扱いになります。
すると相続人の人数や相続権のある方が変わっていきます。
ですから相続放棄というのは慎重に、しかるべき専門家に相談をしてから進めなければ、全く意図しない相続問題に発展してしまう可能性がありますので、ご注意ください。
身近な相続・遺言・宅地建物・離婚相談室
http://www.souzoku-yuigon.info
実はこの「相続放棄」というのは、きちんと理解をしていないと、たいへんな相続問題になってしまうのです。
ところがたいていの方がおっしゃる「相続を放棄しました。」というのは、法的にいう「相続放棄」ではありません。
ただ単に相続人間で、自分の相続分を放棄した、と言っているにすぎないのです。
相続放棄というのは、特定の相続人の方に全財産や土地建物の名義を集中させたい場合に使われることが大半のようです。
つまり相続人が複数人いて、その中の一人が土地建物や、特定の財産を相続する、あるいは相続させたいという場合、他の相続人がそれぞれの相続分(持分)を放棄するということですね。
でもこれは自分の相続分を放棄ということではなく、「自分はゼロ円を相続する」あるいは「ゼロパーセントを相続する」という意味の遺産分割を行なったことになります。
ですから遺産分割協議には、「特定の財産について特定の相続人の方がすべて相続する。」という文面で、他の相続人の方が署名捺印すればよいわけです。
でもこれは法的にいう、相続放棄ではないので、他の相続人の方の相続権が全くなくなったわけではありません。
つまり後日、亡くなった方に借金があったことが判明した場合、その借金の相続から逃れることはできません。そういう不安をのぞく、いわゆる法的な「相続放棄」は家庭裁判所に放棄したい本人が申し出て、家庭裁判所の許可をもらわなくてはなりません。
そしてあなたが家庭裁判所に「相続放棄」を認められると、あなたははじめから相続人ではなかったという扱いになります。
すると相続人の人数や相続権のある方が変わっていきます。
ですから相続放棄というのは慎重に、しかるべき専門家に相談をしてから進めなければ、全く意図しない相続問題に発展してしまう可能性がありますので、ご注意ください。
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| 遺産相続 遺言
2010年02月14日
相続人の一人が行方不明の場合
相続人が行方不明の場合は、まず法定相続人など利害関係者が、行方不明者の従来の住所を管轄する家庭裁判所に、不在者財産管理人選任の申し立てを行います。選任された不在者財産管理人は不在者の財産を管理、保存するほか、家庭裁判所の権限外行為許可を得た上で,不在者に代わって,遺産分割,不動産の売却等を行うことができます。
概略は下記の通りですが、詳しくは家庭裁判所にお問い合わせください。
なお申し立て費用については数千円ですが、それ以外にかかる費用も含め不在者の財産から支出することになっています。
また7年以上不在者の行方がわからない場合は失踪宣告を申し立てると、不在者は死亡したものとみなされます。
これについても家庭裁判所にお聞きください。
不在者財産管理人選任の申し立て
1 申立人
a.. 利害関係人(不在者の配偶者,相続人にあたる者,債権者など)
b.. 検察官
2 申立先
不在者の従来の住所地の家庭裁判所
管轄裁判所を調べたい方はこちら
3 申立てに必要な費用
a.. 収入印紙800円
b.. 連絡用の郵便切手(申立てされる家庭裁判所へ確認してください。)
4 申立てに必要な書類
a.. 申立書1通
b.. 申立人,不在者の戸籍謄本各1通
c.. 財産管理人候補者の戸籍謄本,住民票各1通
d.. 不在の事実を証する資料(不在者の戸籍附票謄本など)
e.. 利害関係を証する資料
f.. 財産目録,不動産登記簿謄本各1通
※事案によっては,このほかの資料の提出をお願いすることがあります。
※「失踪宣告(しっそうせんこく)」とは、相続人が長期の一定期間生死不明の場合に、家庭裁判所に失踪宣告の審判を申立て、審判で認容されたときに死亡したものとみなして、財産関係や身分関係につき死亡の効果を発生せる制度です。
不在者の財産管理人を選任することによって遺産分割協議などを行うことができますが、長期間に渡って行方不明のままでは、周囲の人たちは困ってしまいます。
相続人が行方不明 → 生死不明状態が7年以上の場合 → 失踪宣告 〃 7年未満の場合 → 不在者財産管理人選任
失踪宣告申立て手続き
失踪宣告をうけるためには、家庭裁判所に失踪宣告の申立てをしなければなりません。
家庭裁判所は、申立てを受けると必要な事実調査を行い、公示催告という公告手続を行います。
公示催告は、家庭裁判所の掲示板に掲示され、官報にも掲載することになります。公示催告期間は、6ヶ月以上(特別失踪の場合は2ヶ月以上)です。
この公示催告期間経過をもって、失踪宣告されます。
●申立人 利害関係人(不在者の配偶者、相続人、債権者など)、検察官
●管轄 不在者の従来の住所地の家庭裁判所
●手数料等 収入印紙800円と郵便切手(裁判所によって異なります)
●必要書類 申立人、不在者の戸籍謄本、財産管理人候補者の戸籍謄本・住民票、不在の事実を証する資料(不在者の戸籍附票謄本など)、利害関係を証する資料、財産目録、不動産登記簿謄本
審判書謄本が送達された日から2週間以内に、不服申立てがなければ審判は確定します。
失踪宣告の効果
失踪宣告が確定すると以下のような効果が生じます。
・ 不在者は法律上、死亡したものとみなされる。
・ 不在者の財産などを相続・処分できるようになる。
・ 配偶者は婚姻を許される。
失踪宣告の取消し
不在者が生きていることがわかった場合、または失踪宣告によって死亡とされた時と異なるときに死亡したことの証明があるときなどは、家庭裁判所に対して失踪宣告の取り消しを申し立てなければなりません。
失踪宣告の取り消しによって、消滅した身分関係は復活し、失踪宣告を原因として開始した相続により取得した財産は、原則として返還しなければなりませんが、失踪宣告を信じた人がすでに財産を消費していた場合などは返還しなくてもよいことになっています。
また、再婚している場合、失踪宣告後に再婚した当事者双方がともに不在者が生存していることを知らなかったときは、失踪宣告が取り消されても前の婚姻関係は復活しないとされています。
以上です。
概略は下記の通りですが、詳しくは家庭裁判所にお問い合わせください。
なお申し立て費用については数千円ですが、それ以外にかかる費用も含め不在者の財産から支出することになっています。
また7年以上不在者の行方がわからない場合は失踪宣告を申し立てると、不在者は死亡したものとみなされます。
これについても家庭裁判所にお聞きください。
不在者財産管理人選任の申し立て
1 申立人
a.. 利害関係人(不在者の配偶者,相続人にあたる者,債権者など)
b.. 検察官
2 申立先
不在者の従来の住所地の家庭裁判所
管轄裁判所を調べたい方はこちら
3 申立てに必要な費用
a.. 収入印紙800円
b.. 連絡用の郵便切手(申立てされる家庭裁判所へ確認してください。)
4 申立てに必要な書類
a.. 申立書1通
b.. 申立人,不在者の戸籍謄本各1通
c.. 財産管理人候補者の戸籍謄本,住民票各1通
d.. 不在の事実を証する資料(不在者の戸籍附票謄本など)
e.. 利害関係を証する資料
f.. 財産目録,不動産登記簿謄本各1通
※事案によっては,このほかの資料の提出をお願いすることがあります。
※「失踪宣告(しっそうせんこく)」とは、相続人が長期の一定期間生死不明の場合に、家庭裁判所に失踪宣告の審判を申立て、審判で認容されたときに死亡したものとみなして、財産関係や身分関係につき死亡の効果を発生せる制度です。
不在者の財産管理人を選任することによって遺産分割協議などを行うことができますが、長期間に渡って行方不明のままでは、周囲の人たちは困ってしまいます。
相続人が行方不明 → 生死不明状態が7年以上の場合 → 失踪宣告 〃 7年未満の場合 → 不在者財産管理人選任
失踪宣告申立て手続き
失踪宣告をうけるためには、家庭裁判所に失踪宣告の申立てをしなければなりません。
家庭裁判所は、申立てを受けると必要な事実調査を行い、公示催告という公告手続を行います。
公示催告は、家庭裁判所の掲示板に掲示され、官報にも掲載することになります。公示催告期間は、6ヶ月以上(特別失踪の場合は2ヶ月以上)です。
この公示催告期間経過をもって、失踪宣告されます。
●申立人 利害関係人(不在者の配偶者、相続人、債権者など)、検察官
●管轄 不在者の従来の住所地の家庭裁判所
●手数料等 収入印紙800円と郵便切手(裁判所によって異なります)
●必要書類 申立人、不在者の戸籍謄本、財産管理人候補者の戸籍謄本・住民票、不在の事実を証する資料(不在者の戸籍附票謄本など)、利害関係を証する資料、財産目録、不動産登記簿謄本
審判書謄本が送達された日から2週間以内に、不服申立てがなければ審判は確定します。
失踪宣告の効果
失踪宣告が確定すると以下のような効果が生じます。
・ 不在者は法律上、死亡したものとみなされる。
・ 不在者の財産などを相続・処分できるようになる。
・ 配偶者は婚姻を許される。
失踪宣告の取消し
不在者が生きていることがわかった場合、または失踪宣告によって死亡とされた時と異なるときに死亡したことの証明があるときなどは、家庭裁判所に対して失踪宣告の取り消しを申し立てなければなりません。
失踪宣告の取り消しによって、消滅した身分関係は復活し、失踪宣告を原因として開始した相続により取得した財産は、原則として返還しなければなりませんが、失踪宣告を信じた人がすでに財産を消費していた場合などは返還しなくてもよいことになっています。
また、再婚している場合、失踪宣告後に再婚した当事者双方がともに不在者が生存していることを知らなかったときは、失踪宣告が取り消されても前の婚姻関係は復活しないとされています。
以上です。
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| 遺産相続 遺言
2009年12月26日
相続人以外の方への寄与分は認められない?
叔母の面倒を10年以上も看続けてきた姪。今年秋にその叔母が死去した。
さて叔母の遺産相続においてこの姪になんだかの相続権はあるのだろうか?
残念ながら、現状姪の父親が存命しており、その兄弟、つまり叔母の実子やその子ら(叔母の孫たち)がおる限り、この姪には相続分がわたることはない。
そうすると10年以上も介護し続けた姪に対する、いわゆる寄与分というのは一切認められないのだろうか。
現行の民法では、寄与分というのは法定相続人にしか認められない。
法定相続人はただでさえ、相続権があるのに加えて寄与分もある。法定相続人以外で故人を介護し続けた方にはなんとも不公平な法だが、現行法ではそうなっている。
しかし、介護されている側が(この場合、叔母)遺言により、世話になっている姪にいくらかでも遺産をあげたい(遺贈)ということを書き残せば、この姪に遺産を分けることも可能である。
さて今回のケースはこの遺言がなかったため、この姪には遺産相続分は発生しない。
しかし、父や父の兄弟、代襲相続人らは、一生懸命叔母を世話してくれた姪になんとか遺産をあげたいと望んでいるようだ。
ならば法定相続人が全員、相続を放棄し、この姪に遺産をあげたい。
としても法定相続人が全員相続放棄すると、まず家庭裁判所が相続財産管理人を選任し、ほかに相続人がいないか、叔母に債権者がいなかったなどの調査をするため、公告などを行うのに半年以上の期間が必要になる。
また相続財産管理人への報酬その他の費用で遺産が減少していく。
仮に一年後位にほかに相続人が全くおらないことが判明し、その後この姪に寄与分が認められたとしてもその時の遺産が全額認められるわけではない。
だとしたらいたずらに時間をかけるより、いったん姪の父親が相続し、相続時精算課税制度などを使って娘に贈与するという方法もある。
さて叔母の遺産相続においてこの姪になんだかの相続権はあるのだろうか?
残念ながら、現状姪の父親が存命しており、その兄弟、つまり叔母の実子やその子ら(叔母の孫たち)がおる限り、この姪には相続分がわたることはない。
そうすると10年以上も介護し続けた姪に対する、いわゆる寄与分というのは一切認められないのだろうか。
現行の民法では、寄与分というのは法定相続人にしか認められない。
法定相続人はただでさえ、相続権があるのに加えて寄与分もある。法定相続人以外で故人を介護し続けた方にはなんとも不公平な法だが、現行法ではそうなっている。
しかし、介護されている側が(この場合、叔母)遺言により、世話になっている姪にいくらかでも遺産をあげたい(遺贈)ということを書き残せば、この姪に遺産を分けることも可能である。
さて今回のケースはこの遺言がなかったため、この姪には遺産相続分は発生しない。
しかし、父や父の兄弟、代襲相続人らは、一生懸命叔母を世話してくれた姪になんとか遺産をあげたいと望んでいるようだ。
ならば法定相続人が全員、相続を放棄し、この姪に遺産をあげたい。
としても法定相続人が全員相続放棄すると、まず家庭裁判所が相続財産管理人を選任し、ほかに相続人がいないか、叔母に債権者がいなかったなどの調査をするため、公告などを行うのに半年以上の期間が必要になる。
また相続財産管理人への報酬その他の費用で遺産が減少していく。
仮に一年後位にほかに相続人が全くおらないことが判明し、その後この姪に寄与分が認められたとしてもその時の遺産が全額認められるわけではない。
だとしたらいたずらに時間をかけるより、いったん姪の父親が相続し、相続時精算課税制度などを使って娘に贈与するという方法もある。
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| 遺産相続 遺言
2009年12月25日
養子の相続注意点
養子は二重の相続人であるというブログを以前書きました。
しかし、養子というのはけっこう複雑です。
父、母という二人の親(両親)で養子縁組する場合があればどちらか片親だけで養子縁組をする場合があります。
このように養子縁組というのは必ず両親そろって行わなければならないというものではないんですね。
ただし親の年齢は養子縁組する子よりも上でなければなりませんが。
さてこれが相続のときの注意点です。
父親の死去で相続が発生したときに養子として実子とおなじように相続配分を受けた子が、当然のように母親の死去のときに戸籍をよく調べずにほかの実子と同じようにまた相続人として配分を受けてしまうことがあります。
しかし、戸籍をよく見てみると父親とだけ養子縁組をしていたことがわかり、母親とは親子関係にはなかった、要するに母親の相続人にはなっていなかったということがあります。
養子縁組も両親で行ったのか、片親だけで行ったのかをよく注意して相続処理をしなければなりません。
これは相続税がかかる場合においても大きく影響します。
しかし、養子というのはけっこう複雑です。
父、母という二人の親(両親)で養子縁組する場合があればどちらか片親だけで養子縁組をする場合があります。
このように養子縁組というのは必ず両親そろって行わなければならないというものではないんですね。
ただし親の年齢は養子縁組する子よりも上でなければなりませんが。
さてこれが相続のときの注意点です。
父親の死去で相続が発生したときに養子として実子とおなじように相続配分を受けた子が、当然のように母親の死去のときに戸籍をよく調べずにほかの実子と同じようにまた相続人として配分を受けてしまうことがあります。
しかし、戸籍をよく見てみると父親とだけ養子縁組をしていたことがわかり、母親とは親子関係にはなかった、要するに母親の相続人にはなっていなかったということがあります。
養子縁組も両親で行ったのか、片親だけで行ったのかをよく注意して相続処理をしなければなりません。
これは相続税がかかる場合においても大きく影響します。
posted by yk at 21:22| Comment(0)
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